フリーランスの確定申告の流れ|準備から提出まで完全ガイド【2026年版】
確定申告の流れを理解する
フリーランスになって初めての確定申告は、「何から始めればいいかわからない」という方がほとんどです。ここでは、確定申告の全体の流れを順を追って解説します。
確定申告のスケジュール
| 時期 | やること |
|---|---|
| 1月〜 | 年間の帳簿・領収書を整理 |
| 1月下旬 | 確定申告書等作成コーナー開始 |
| 2月16日 | 確定申告受付開始 |
| 3月15日 | 確定申告・所得税納付期限 |
| 3月31日 | 消費税申告・納付期限(課税事業者のみ) |
| 6月頃 | 住民税の納付書が届く |
| 8月・11月 | 個人事業税の納付(該当者のみ) |
必須ステップ:確定申告の必要性を確認する
以下に当てはまる場合、確定申告が必要です。
- 事業所得(フリーランス収入)がある
- 給与所得以外の所得が年間20万円超(副業の場合)
- 医療費控除・住宅ローン控除など各種控除を受けたい
- 源泉徴収されすぎて還付を受けたい
必須ステップ:必要書類を揃える
収入関係
| 書類 | 入手先 |
|---|---|
| 売上の記録(請求書・振込明細) | 自分の帳簿・通帳 |
| 支払調書 | 取引先(源泉徴収された場合) |
| 給与所得の源泉徴収票 | 副業がある会社員の場合 |
控除関係
| 書類 | 入手時期 |
|---|---|
| 社会保険料(国民年金)控除証明書 | 10〜11月(日本年金機構から郵送) |
| 生命保険料控除証明書 | 10〜11月(保険会社から郵送) |
| 小規模企業共済掛金証明書 | 11月頃(中小機構から郵送) |
| iDeCoの小規模企業共済等掛金払込証明書 | 10〜11月(金融機関から郵送) |
| 医療費の領収書 | 通年保管 |
| ふるさと納税の寄附金受領証明書 | 寄附後(自治体から郵送) |
| 住宅借入金等年末残高証明書 | 10〜11月(金融機関から郵送) |
銀行・その他
- 事業用口座の通帳または明細(1年分)
- マイナンバーカード(e-Taxで使用)
帳簿を整理する
確定申告の前に、1年分の帳簿をまとめます。
帳簿に記録すること
【売上】
・請求書を発行した日付・金額・取引先
【経費】
・領収書の日付・金額・用途・支払先
【銀行】
・通帳の入出金と帳簿の突き合わせ
会計ソフトを使っていれば、日々の入力が済んでいるはず。1月になったら「年度を確定」する操作をして集計します。
経費として計上できるもの
- 通信費(スマートフォン・インターネット代の事業按分)
- 家賃・光熱費(自宅兼事務所の場合は按分)
- 書籍・セミナー代(仕事に関連するもの)
- ソフトウェア・サブスクリプション費
- 交通費・出張費
- 外注費(他のフリーランスへの発注) 詳しくはフリーランスの経費になるもの一覧をご参照ください。
申告書を作成する
方法1:e-Tax(推奨)
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」から、画面の指示に従って入力するだけで申告書が完成します。 e-Taxのメリット
- 青色申告特別控除が最大75万円(紙提出は55万円)
- 添付書類の省略が可能
- 還付が早い(約3週間)
- 24時間いつでも送信可能 e-Taxに必要なもの
- マイナンバーカード + ICカードリーダー
- またはスマートフォン(マイナンバーカード読み取り対応機種)
方法2:会計ソフトから直接申告
freee・マネーフォワード・弥生は、帳簿データから申告書を自動作成してe-Tax送信まで対応しています。帳簿管理と申告を一元化できるため最もラクです。
申告書の主な入力項目
収入金額等
└ 事業(営業等): 年間売上合計
所得金額等
└ 事業所得 = 売上 − 経費
所得から差し引かれる金額(控除)
├ 青色申告特別控除(最大75万円)
├ 社会保険料控除
├ 小規模企業共済等掛金控除(iDeCo・小規模共済)
├ 生命保険料控除
├ 医療費控除
└ 基礎控除(48万円)
課税所得金額 = 所得金額 − 各種控除の合計
税額 = 課税所得 × 税率 − 控除額
申告書を提出する
e-Taxで提出(推奨)
作成コーナーで入力完了後、「送信」ボタンで提出完了です。受信通知が届けば申告完了です。
税務署に持参または郵送
期限:3月15日(必着) 郵送の場合は消印有効ではなく必着なので注意してください。
税金を納付する
所得税の納付方法
| 方法 | 手数料 | 特徴 |
|---|---|---|
| e-Tax(ダイレクト納付) | 無料 | 口座から即時引落 |
| クレジットカード | 0.83%〜 | ポイント貯まるが手数料あり |
| コンビニ(QRコード) | 無料 | 30万円まで |
| 振替納税 | 無料 | 4月下旬に自動引落 |
| 金融機関窓口 | 無料 | 平日のみ |
振替納税を利用すると、4月下旬に自動引落になり、納付し忘れのリスクがなくなります。e-Taxで申告した際に同時に申し込めます。
納税額の目安
例:事業所得500万円(青色申告75万円控除適用)の場合
課税所得 = 500万円 − 75万円 − 48万円(基礎)− 社会保険料等
≈ 300〜350万円
所得税 ≈ 30〜40万円
住民税 ≈ 30〜35万円
正確な手取り額は手取り計算シミュレーターで確認できます。
住民税・個人事業税の納付
住民税
6月頃に市区町村から納付書が届きます。年4回(6・8・10・1月)に分けて納付するか、一括納付も可能です。
個人事業税
8月と11月に都道府県から納付書が届きます(事業所得が290万円超の場合)。
注意点:よくあるミス
源泉徴収された所得を申告し忘れる
取引先から源泉徴収(10.21%)された場合、支払調書を確認して正しく申告しないと、払いすぎた税金が還付されません。
経費の按分を忘れる
自宅兼事務所の家賃・光熱費、スマートフォン代などは事業割合に応じて按分できます。
控除証明書の紛失
11月頃に届く各種控除証明書は、大切に保管してください。紛失した場合は再発行を依頼できますが時間がかかります。
青色申告の届出を出し忘れる
初めて青色申告をする年の3月15日まで(開業初年度は開業から2ヶ月以内)に青色申告承認申請書を提出する必要があります。 詳しくは青色申告と白色申告の違いをご参照ください。
確定申告チェックリスト
【1月〜2月】
□ 年間帳簿の集計(会計ソフトで確定操作)
□ 各種控除証明書を手元に集める
□ 支払調書を取引先に依頼(必要な場合)
【申告書作成】
□ 確定申告書等作成コーナーにアクセス
□ 収入・経費を入力
□ 各種控除を入力
□ e-Taxで送信(3月15日まで)
【納付】
□ 所得税を期限内に納付(3月15日まで)
□ 住民税の納付書が届いたら納付(6月〜)
□ 個人事業税の納付書が届いたら納付(8月〜)
確定申告は毎年やれば慣れます。会計ソフトを使って日々の帳簿をつけておけば、申告書作成は数時間で終わります。 ※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、税理士による個別相談の代替ではありません。複雑なケースや判断に迷う場合は税理士にご相談ください。
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