フリーランスに年末調整はない|確定申告との違いと12月にやること

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本記事は一般的な税務知識の提供を目的としており、税理士による個別相談の代替ではありません。

年末調整の必要性について

「年末調整はいつやればいいですか?」——フリーランスになったばかりの方からよく受ける質問です。答えは「フリーランスに年末調整はありません」です。ここで、年末調整と確定申告の違いについて見ていきましょう。

年末調整とは何か

年末調整は、会社が従業員の代わりに行う税金の精算手続きです。会社員は毎月の給与から所得税が源泉徴収されていますが、その金額は概算です。年末に1年間の収入・控除を確定させ、払いすぎ・不足分を精算するのが年末調整です。

会社員の税金フロー
毎月: 給与 → 概算の所得税を天引き
12月: 年末調整 → 正確な税額を計算 → 差額を還付または追加徴収

フリーランスに年末調整がない理由

フリーランスは会社に雇用されていないため、給与から天引きする仕組みがありません。そのため、1年間の収入・経費・控除を自分でまとめて税務署に申告する「確定申告」を行います。

フリーランスの税金フロー
毎月: 売上を受け取る(源泉徴収される場合あり)
翌年2〜3月: 確定申告 → 1年間の所得を計算 → 税金を納付

会社員の副業フリーランスは両方必要

会社員として働きながら副業でフリーランス収入がある場合は、年末調整と確定申告の両方が必要です。

手続き対象担当
年末調整会社からの給与所得会社が処理
確定申告副業の事業所得・雑所得自分で申告

副業所得が年間20万円以下の場合は確定申告不要ですが、住民税の申告は必要です。詳しくは副業フリーランスの確定申告をご参照ください。

フリーランスが12月にやること

年末調整はありませんが、12月は翌年の節税の仕込みとして重要な時期です。

1. 今年の経費を最終確認する

12月31日が経費計上の締め切りです。

12月中に購入・支払いを完了させると節税になるもの

  • 来年使う事務用品・備品(30万円未満なら一括経費)
  • 年間契約のソフトウェア・サブスクリプション
  • 書籍・セミナー・オンライン講座
  • 仕事で使うパソコン・周辺機器
例:12月に15万円のパソコンを購入
→ 今年の経費として計上できる
→ 所得税率20%なら 15万円 × 20% = 3万円の節税

2. 小規模企業共済・iDeCoの掛金を確認する

年末までに掛金を払った分が今年の所得控除になります。

  • 小規模企業共済: 12月分まで(口座振替は12月27日頃が締め切り)
  • iDeCo: 12月分まで(引落日は金融機関によって異なる)

掛金の増額手続きをする場合は、11月中に完了させておく必要があります。

3. ふるさと納税の上限を確認・活用する

ふるさと納税は12月31日が今年分の締め切りです。

フリーランスの上限額は10月〜11月頃に今年の所得見込みが固まってから計算します。

目安:住民税の約2割が上限
所得300万円(課税所得200万円)の場合
→ ふるさと納税上限 ≈ 3〜4万円

確定申告をするフリーランスはワンストップ特例が使えないため、確定申告で寄附金控除として申告します。

4. 控除証明書を整理する

10〜11月に届く各種証明書を確定申告まで保管します。

書類発送元
社会保険料(国民年金)控除証明書日本年金機構
生命保険料控除証明書加入している保険会社
小規模企業共済掛金証明書中小機構
iDeCo払込証明書iDeCo口座の金融機関
ふるさと納税寄附金受領証明書寄附した自治体

5. 来年の青色申告承認申請書を確認する

今年初めて開業した方で、まだ青色申告承認申請書を提出していない場合は確認が必要です。

  • 通常: 青色申告をしたい年の3月15日までに提出
  • 開業初年度: 開業日から2ヶ月以内に提出

来年から青色申告に切り替えたい場合は、今年の12月31日までに申請書を税務署に提出します。

6. 簡易課税・本則課税の選択(消費税課税事業者のみ)

消費税の課税事業者で、来年から簡易課税に変更したい場合は12月31日までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出する必要があります。

源泉徴収票の代わりに支払調書を取得する

会社員は年末調整後に「源泉徴収票」をもらいますが、フリーランスは「支払調書」を取引先に発行してもらうことがあります。

支払調書は取引先が税務署に提出する書類ですが、フリーランスへの交付義務は法律上ありません。確定申告に必ず必要なわけではありませんが、源泉徴収の確認のため取引先に依頼するのが一般的です。

源泉徴収されている場合の支払調書の役割
支払総額: 100万円
源泉徴収税額: 102,100円(10.21%)

→ 確定申告で申告すると、払いすぎた税金が還付される可能性

まとめ

  • フリーランスに年末調整はない。代わりに翌年2〜3月に確定申告を行う
  • 副業フリーランス(会社員)は年末調整(会社)+確定申告(自分)の両方が必要
  • 12月は節税の仕込み月:経費の前倒し・ふるさと納税・掛金確認
  • 各種控除証明書(10〜11月に届く)を確定申告まで保管する
  • 青色申告の切り替えや簡易課税の変更は12月31日が期限

年間を通じた税金の流れは確定申告の全体フローも合わせてご覧ください。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、税理士による個別相談の代替ではありません。具体的な判断が必要な場合は出典: URLを参考にして、税理士にご相談ください。

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