フリーランスが使える所得控除一覧|見落としがちな控除で税金を減らす【2026年版】
所得控除のしくみ
確定申告では、「所得控除」を正しく申告することで、税金を合法的に減らすことができます。フリーランスが利用できる控除は意外と多く、見落としている方も多いです。ここでは、フリーランスが利用できる所得控除を一覧でまとめます。
課税所得 = 所得金額 − 所得控除の合計
所得税 = 課税所得 × 税率 − 税額控除
所得控除が大きいほど課税所得が下がり、税金が減る
所得控除は、「所得から差し引ける金額」です。控除額が1万円増えると、所得税率20%の人なら2,000円(住民税含め3,000円)の節税になるのです。
フリーランスが使える所得控除一覧
1. 基礎控除(48万円)
全員が利用できる控除です。合計所得金額2,500万円以下の人が対象です。
| 合計所得金額 | 控除額 |
|---|---|
| 2,400万円以下 | 48万円 |
| 2,400万円超2,450万円以下 | 32万円 |
| 2,450万円超2,500万円以下 | 16万円 |
| 2,500万円超 | 0円 |
2. 青色申告特別控除(最大75万円)
青色申告+e-Tax提出で65万円、さらに不動産所得がある場合は75万円控除できます。e-Tax以外の提出は55万円です。フリーランスにとって最も重要な控除のひとつです。
事業所得400万円の場合
青色申告特別控除 −65万円
→ 課税対象の事業所得 335万円
詳しくは青色申告と白色申告の違いをご参照ください。
3. 社会保険料控除(全額)
支払った社会保険料の全額が控除対象です。
対象となる保険料
- 国民健康保険料
- 国民年金保険料
- 国民年金基金の掛金
- 介護保険料
年間の社会保険料合計:60万円
→ 全額(60万円)が控除
国民年金控除証明書(10〜11月に届く)を確定申告時に添付・入力します。
4. 小規模企業共済等掛金控除(全額)
iDeCo・小規模企業共済・企業型DCの掛金が全額控除です。
| 制度 | 月額上限 | 年間最大控除 |
|---|---|---|
| iDeCo | 68,000円 | 816,000円 |
| 小規模企業共済 | 70,000円 | 840,000円 |
| 合計 | 138,000円 | 1,656,000円 |
iDeCo月50,000円+小規模共済月50,000円
年間掛金合計 120万円
→ 全額(120万円)が控除
所得税率20%の場合の節税額
120万円 × 30%(所得税+住民税)= 36万円/年
5. 生命保険料控除(最大12万円)
生命保険・介護医療保険・個人年金保険の保険料に応じて控除があります。
| 区分 | 最大控除額 |
|---|---|
| 一般生命保険料控除 | 40,000円 |
| 介護医療保険料控除 | 40,000円 |
| 個人年金保険料控除 | 40,000円 |
| 合計最大 | 120,000円 |
保険会社から10〜11月に届く「生命保険料控除証明書」を基に申告します。
6. 地震保険料控除(最大5万円)
地震保険料の控除です。
| 支払保険料 | 控除額 |
|---|---|
| 50,000円以下 | 支払額全額 |
| 50,000円超 | 50,000円 |
7. 医療費控除(上限なし)
1年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた分が控除対象です。
対象となる医療費
- 病院・歯科の診察費・治療費
- 処方薬代
- 通院のための交通費
- 入院費
対象外
- 健康診断・人間ドック(治療に至らない場合)
- 美容整形
- 市販の栄養ドリンク
年間医療費:15万円
控除額 = 15万円 − 10万円 = 5万円
医療費の領収書は年間通して保管しておきましょう。
8. セルフメディケーション税制(最大8.8万円)
特定の市販薬(スイッチOTC薬)の購入費が1.2万円を超えた場合、超えた分(最大8.8万円)が控除対象です。医療費控除との選択適用です。
9. 寄附金控除(ふるさと納税)
ふるさと納税の寄附額から2,000円を引いた金額が控除されます。
ふるさと納税:50,000円
控除額 = 50,000円 − 2,000円 = 48,000円
確定申告をするフリーランスはワンストップ特例が使えないため、確定申告で申告します。
10. 配偶者控除・配偶者特別控除(最大38万円)
配偶者の年間所得が48万円(給与収入103万円)以下の場合、38万円の配偶者控除が受けられます。
| 配偶者の所得 | 控除額 |
|---|---|
| 48万円以下 | 38万円(配偶者控除) |
| 48万円超133万円以下 | 3〜38万円(配偶者特別控除) |
11. 扶養控除(38〜63万円)
16歳以上の扶養親族がいる場合の控除です。
| 扶養親族の区分 | 控除額 |
|---|---|
| 一般(16〜18歳、23〜69歳) | 38万円 |
| 特定扶養(19〜22歳) | 63万円 |
| 老人扶養(70歳以上・同居) | 58万円 |
12. 障害者控除(27〜75万円)
本人または扶養親族が障害者である場合の控除です。
13. 雑損控除
災害・盗難・横領による損失があった場合の控除です。
控除の申告漏れチェックリスト
□ 基礎控除(48万円)→ 自動適用
□ 青色申告特別控除(55〜75万円)→ 青色申告で申告
□ 社会保険料控除 → 証明書を確認して申告
□ iDeCo・小規模共済の掛金控除 → 証明書を確認
□ 生命保険料控除 → 証明書を確認
□ 地震保険料控除 → 証明書を確認
□ 医療費控除 → 領収書を集計
□ ふるさと納税の寄附金控除 → 受領証明書を確認
□ 配偶者控除・扶養控除 → 家族の収入を確認
控除をフル活用した節税例
年間売上:600万円
経費:150万円
事業所得:450万円
各種控除の合計
青色申告特別控除 −65万円
社会保険料控除 −60万円
iDeCo控除 −60万円
小規模共済控除 −24万円
基礎控除 −48万円
生命保険料控除 −12万円
─────────────
課税所得 = 450万円 − 269万円 = 181万円
所得税(181万円 × 5% − 0円)≈ 90,500円
住民税(181万円 × 10%)≈ 181,000円
合計税額 ≈ 271,500円
控除をほとんど使わなかった場合と比べ、数十万円単位で税金が変わります。
まとめ
- 控除は申告しないと適用されない(見落としに注意)
- 最重要控除:青色申告特別控除・社会保険料控除・iDeCo・小規模企業共済
- 医療費控除・ふるさと納税は意外と見落としやすい
- 証明書類は10〜11月に届くので大切に保管
節税の全体戦略はフリーランスの節税対策12選もご参照ください。
以上の情報を参考に、控除を正しく申告することで税金を節約しましょう。ただし、個別の状況に応じた具体的なアドバイスは税理士による個別相談が必要です。 出典: 国税庁
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